求めたもの

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求めたもの

柊さんの会社からの電話で、彼が嘘を吐いて出掛けたのだと知り、俺は苛立ちと焦りでどうしようもないくらいの不安に襲われていた。 何度電話をかけても繋がらない。留守電の案内が流れるだけ。 まさか、緒方と・・・? イヤ、もしかしたら万里さん? 真面目クンの親父? それとも別の昔の客か? 思い当たる相手が多過ぎる・・・! じっと待ってるなんてできない。こうなったら、わかる限りで当たってみるしかねぇ。 まず最初に河森に電話をしてみる。 『お兄ちゃん?あたしが知るわけないじゃん。住んでんの別んとこだし。でも今、生放送でシウが出てるから仕事じゃない?』 ・・・てことは万里さんじゃないか。 次に電話したのは緒方のところ。 『どうした、また問題起こしたのか?お前なぁ!父親に心配かけるなって言っただろ!だいたいお前は学校での態度も 勉強に対する姿勢も・・・』 何故か説教が始まってしまった。 くっそ、偉そうに・・・!かけるんじゃなかった! 長くなりそうだったので、こっちから一方的に電話を切る。 俺に隠れて柊さんが、こんなうるせー奴と会うわけねぇ! あと俺がわかるのは・・・
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