オマケ/幸福の中心で……

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オマケ/幸福の中心で……

(どう言うことよ、これは……) 右を見ても、左を見ても同じ寝顔。 どうやら霙と白夜は空吾を中心に、深い眠りについてしまったらしい。 薄暗くなった室内。ふと時計に目をやれば、針は19時を回っていた。起き上がろうとした時に、生じる違和感。 自分の上で、囲むように、或いは拘束するかのように手を繋いでいる二人。空吾から呆れた溜め息が溢れる。 「ったく……」 再び、ベッドに身体を預ける。呆れた表情が、次第に柔らげな表情へと変わって行く。隠せない幸福。 このまま時間が止まれば……、なんて。祈る柄でもないのに、つい、祈りたくなってしまう。 度々、耳を掠める寝息が安堵を運んで、切情を刻む。 それでも、この幸福を感じることを厭わない。いつかは崩れてしまうものなら、せめて、今だけはーー流れるままに、挟まれていたい。それこそ身動きが出来ない位……、押し潰される位に、だ。 今日も今日とて、仲良しな義賊団。 後日、空吾は聿志に仲間外れにした事を責め立てられ、四人で寝る羽目になったのは言う迄もない。
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