3622人が本棚に入れています
本棚に追加
外に面した露天の手前にある脱衣場で、紗夜はするりと浴衣を脱いだ。
置いてあったタオルで身体を隠して、浴槽の前にある、洗い場で、そっとタオルを外す。
気になって、目の前の鏡を見てみた。
え…と、変ではないよね?
自分の裸など、そんなにじっくり見たことはない。
だから、どこがどう…とはよく分からないのだが。
胸、とかもっとおっきい方がいいのかしら?!
そう言えば、自分が載っていた雑誌に映っていた水着の女性は、もっと胸が大きかった気がする。
男性はやっぱり、あーゆーのがいいんでしょうか。
なくはない…けど、辻堂が魅力的に思う程にはおっきくないのかも。
そう言われてみたら、お尻も貧弱で魅力がない気がしてきました!
そんなことを考えながら、しゃかしゃかと身体を洗って、髪を洗い、シャワーで流すと、いつか、辻堂が髪を乾かしてくれた時のことを思い出す。
呆れないで、すごく、優しく髪を乾かしてくれた…。
今回も、こんなに素敵な宿を取ってくれて、人目につかないようにって、お部屋にお風呂もついていて、なおかつ、紗夜との思い出の星空のプレゼントまでしてくれたのに。
ねっ…寝ちゃうとか?!
もう、あまりの失態に紗夜は泣きそうだ。
もう!寝ちゃうし、胸はないし、お尻は貧弱だし…こんなんで、もう、ごめんなさいー。
最初のコメントを投稿しよう!