19.朝を迎えて

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外に面した露天の手前にある脱衣場で、紗夜はするりと浴衣を脱いだ。 置いてあったタオルで身体を隠して、浴槽の前にある、洗い場で、そっとタオルを外す。 気になって、目の前の鏡を見てみた。 え…と、変ではないよね? 自分の裸など、そんなにじっくり見たことはない。 だから、どこがどう…とはよく分からないのだが。 胸、とかもっとおっきい方がいいのかしら?! そう言えば、自分が載っていた雑誌に映っていた水着の女性は、もっと胸が大きかった気がする。 男性はやっぱり、あーゆーのがいいんでしょうか。 なくはない…けど、辻堂が魅力的に思う程にはおっきくないのかも。 そう言われてみたら、お尻も貧弱で魅力がない気がしてきました! そんなことを考えながら、しゃかしゃかと身体を洗って、髪を洗い、シャワーで流すと、いつか、辻堂が髪を乾かしてくれた時のことを思い出す。 呆れないで、すごく、優しく髪を乾かしてくれた…。 今回も、こんなに素敵な宿を取ってくれて、人目につかないようにって、お部屋にお風呂もついていて、なおかつ、紗夜との思い出の星空のプレゼントまでしてくれたのに。 ねっ…寝ちゃうとか?! もう、あまりの失態に紗夜は泣きそうだ。 もう!寝ちゃうし、胸はないし、お尻は貧弱だし…こんなんで、もう、ごめんなさいー。
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