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まさか! 断然かわいいフクロウのキャラクターだよね! あれ、この例えって何かおかしい?
とにかくもう失敗してしまったのだから仕方ない。僕は飛んでくるのが鋭い羽のビンタか、猛禽類のキックか、どちらかを覚悟して身構えた。
「……こんな物をもらったのは、初めてです……ホー」
彼女は静かにそう言った。
呆れているんだろう。僕もそう思うよ。ここにきて、彼女の声が美しいだけに、言葉のパンチもなかなか痛いものだと感じてきた。
「おかげでひとつ、わかりました」
彼女はニコっと笑い、くるりと顔を回した。
「私が好きな物で気を惹く人は、たくさんいました。けれどあなたが好きな物をくれた人は、初めてです。あなたは誠実な方ですね。ホー」
モリフクロウの彼女は顔を赤らめてそう言った。
そしてその柔らかい羽毛に包まれた体を、僕にそっと寄せてきた……
世の中のみんなに言っておくね。
君が大切だと思ったら方法なんてどうでも良いんだ。
あるのは直感に従う心、それだけが大事。
それが例えニンゲンでも、フクロウでもね。
(方法論 おわり)
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