隣の君

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 お昼休みが過ぎ、5時間目の授業が始まった。  ガラガラガラ 勢いよく後ろの扉が開いた。 一人の生徒がうつ向きながら入ってくる。 不良男の神崎だ。 いつもは先生をちゃかしながら大声で入ってくる。 だが今日はおとなしい・・。 いつもと様子が違う。 神崎はうつ向きながら席に座ると机に顔を向けたまま小さい声で私に話しかけてきた。 「なぁ佐藤 教科書忘れちまったから見せてくんねぇ?」 いつもは教科書を忘れても見せてほしいなんて言わないのになんでだろう。 「うん いいよ」私の一言で神崎は自分の机を私の机にくっつけてきた。
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