暑い暑い夏の日

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
今日は、記録的な猛暑だそうで。 俺は、日陰を探しながら歩いていた。 それでも全身から汗が噴き出す。 喉が乾いたので喫茶店に入り、アイスコーヒーを注文した。 しばらくしてーーーー 「お待たせしましたぁ。ホットコーヒーです」 「ホッッ!?」 見つめ合う俺と店員。小柄で可愛らしい店員さんの笑顔に癒される。 まぁ…………ホットでもいっか。 水分補給を終え、俺は炎天下の下、また歩き出す。駅に着き、ちょうど来た電車に乗った。 しばらくしてーーーー 車両故障で電車が止まった。すぐに車内は、蒸し風呂状態に。 心頭滅却すれば…………すれば…………。 「出来るかッ!!」 他の乗客にじろじろ見られ、恥ずかしさから更に汗が流れた。 死ぬ思いをしながら、やっと彼女のマンションに着いた。 ちょうどエントランスに入る所で、彼女に会った。彼女は、知らない男と仲良さそうに手を繋いでいて…………。 帰りも同じ喫茶店に入った。あの店員に癒されたかった。 「ホットコーヒー………下さい」 この凍えそうな心を何とかしたかった。 「お待たせしましたぁ。アイスコーヒーです」 君は、まず耳鼻科に行きなさい。 「?」 「なんでもないです」 それでも俺は、出されたアイスコーヒーをじっくり味わいながら飲む。 すると今日1日の嫌なことが、溶けて、消えていきーーー 「あのぉ、僕とお友達から」 「ごめんなさい」 明日から、また頑張ろっと!! 完
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!