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今日は、記録的な猛暑だそうで。
俺は、日陰を探しながら歩いていた。
それでも全身から汗が噴き出す。
喉が乾いたので喫茶店に入り、アイスコーヒーを注文した。
しばらくしてーーーー
「お待たせしましたぁ。ホットコーヒーです」
「ホッッ!?」
見つめ合う俺と店員。小柄で可愛らしい店員さんの笑顔に癒される。
まぁ…………ホットでもいっか。
水分補給を終え、俺は炎天下の下、また歩き出す。駅に着き、ちょうど来た電車に乗った。
しばらくしてーーーー
車両故障で電車が止まった。すぐに車内は、蒸し風呂状態に。
心頭滅却すれば…………すれば…………。
「出来るかッ!!」
他の乗客にじろじろ見られ、恥ずかしさから更に汗が流れた。
死ぬ思いをしながら、やっと彼女のマンションに着いた。
ちょうどエントランスに入る所で、彼女に会った。彼女は、知らない男と仲良さそうに手を繋いでいて…………。
帰りも同じ喫茶店に入った。あの店員に癒されたかった。
「ホットコーヒー………下さい」
この凍えそうな心を何とかしたかった。
「お待たせしましたぁ。アイスコーヒーです」
君は、まず耳鼻科に行きなさい。
「?」
「なんでもないです」
それでも俺は、出されたアイスコーヒーをじっくり味わいながら飲む。
すると今日1日の嫌なことが、溶けて、消えていきーーー
「あのぉ、僕とお友達から」
「ごめんなさい」
明日から、また頑張ろっと!!
完
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