~ プロローグ ~

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「大悟く~ん、おっはよ~!!」 「亜希ちゃん、おはよう。」 この間まで、幼稚園の斜め掛け鞄で、お母さんのママチャリで登園していた僕。 自分の通う幼稚園までの道のりさえも、なかなか覚えられなくて。 お母さんが一緒じゃないと、いつも不安だらけだった。 そんな僕が、ランドセルを背負い始めてから、気付けばはや一年目の春。 少しは自分だけで出来る事が、増えてきたような気がする。 とは言っても、まだ僕は低学年なので、一人で登下校する事に不安を覚える。 だから、自分と近い年齢の、近所の友達と極力登下校するようにしている。 同級生の亜希も、そんな近所友達……幼馴染みの一人だった。
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