~ プロローグ ~

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「大悟くん、今日のクラス替え楽しみだね。今年も同じクラスだといいね」 「うん、そうだね~」 そんな他愛ない会話を交わしながら、亜希ちゃんや他の近所の友達と、今日もいつも通りに登校する。 (今日から二年生かぁ……先生もクラスも新しくなるから、なんだか緊張するなぁ) ワクワクするような、でも不安なような。 そんな複雑な気持ちを抱えながらも、桜の花びら舞う校舎の中、ゆっくりと僕は足を進めて行く。 ーーーーそう。 あの頃の純真無垢な俺は、全く想像もしていなかったんだ。 俺が、将来本気で惚れる女性が。 この約二ヶ月後に、他の男性と結婚式を挙げようとしているなんて。
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