学生時代

3/3
前へ
/20ページ
次へ
僕らは、同じ高校、同じ大学、同じ大学院を卒業した。 樹生の事は、相変わらず大嫌いだったが、学校生活は、充実していた。 勉強も、スポーツも、全力で頑張れたし、そんな僕らの周りには、楽しい男友達や、思いを寄せてくる女子が、自然と集まってきた。 だけど、充実した恋愛には、恵まれなかった。 勉強やスポーツを全力で頑張って、男友達とのつきあいも大事にしていたら、恋人の事まで手が回らなくなるのだ。 恋人は不満を募らせ、ある日爆発する。 僕は、フラれる。 優等生の僕が! 「晴久の良さがわからない女なんて、別れて正解さ」 樹生は、いつもそう、慰めの言葉を口にした。 本心はどうなんだ?。 いつも、そんな疑問がつきまとう。 だけど、樹生の側にいる時だけは、そんな不安にかられなくて済むのだ。 大嫌いなのに・・・・・・
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加