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僕らは、同じ高校、同じ大学、同じ大学院を卒業した。
樹生の事は、相変わらず大嫌いだったが、学校生活は、充実していた。
勉強も、スポーツも、全力で頑張れたし、そんな僕らの周りには、楽しい男友達や、思いを寄せてくる女子が、自然と集まってきた。
だけど、充実した恋愛には、恵まれなかった。
勉強やスポーツを全力で頑張って、男友達とのつきあいも大事にしていたら、恋人の事まで手が回らなくなるのだ。
恋人は不満を募らせ、ある日爆発する。
僕は、フラれる。
優等生の僕が!
「晴久の良さがわからない女なんて、別れて正解さ」
樹生は、いつもそう、慰めの言葉を口にした。
本心はどうなんだ?。
いつも、そんな疑問がつきまとう。
だけど、樹生の側にいる時だけは、そんな不安にかられなくて済むのだ。
大嫌いなのに・・・・・・
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