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でも、私にとって彼は気になる存在。
私は彼に好意を寄せていた。
私のキモチを知れば、彼は超絶に馬鹿にして高笑いするだろう。
「今度こそ、勝つんだから・・・」
「いつもと違うな。何か策があるのか?」
碓氷君は色素の薄い切れ長の瞳を円くした。
「あるわよ・・・」
本当はないけど・・・虚勢を張った。
「へぇ~」
彼の瞳が好奇の色が宿った。
端整な彼の顔が私に近づく。
「近い」
私は紅くなりそうな顔を見せないとプイッと嫌そうにワザと逸らした。
「・・・もし、俺に勝てなかったら、どうするんだ?」
「別にどうもしないわよ・・・」
「それじゃ俺の気が済まない。
もし、勝てなかったら、俺と付き合えよ。分かったな・・・浅居」
「えっ!?」
彼はそう言い捨てて、デスクに戻っていった。
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