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「ほら、可愛い犬見たらさ、頭撫でたいだろ?耳つまんでみたり、匂い嗅いだり、したくなるだろ?あれと同じなんじゃないか?」
犬!?
犬って言った?
今、私の事犬と同じって、そう言ったの??
心の底に熱い物が発する。
今までの私のドキドキ返してよ。
ボッと音を立てて怒りの炎が上がる。
「私って、佐原さんにとって犬みたいな存在何ですね。分かりました」
可愛さ余って憎さ百倍とは、こんなか。
「やっぱり今言ったの、撤回します。全部セクハラです。だから私にはもう、どれもしないで下さい。じゃあ、失礼します」
涙が溢れる前に早く退散したい。
逃げるように一礼して会議室から出た。
追いかけてきて欲しいなんて、そんなくだらない期待捨ててしまえ。
私のバカ。
佐原さんの大バカっ。
何よ、犬って!
もう知らない。
顔も見たくない。
声も聞きたくない。
触れても欲しくない。
……バカ。
バカ。
バーッッカっ!!
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