序章 恋をしようよ!

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序章 恋をしようよ!

 兄ちゃん、もう時間がないんだ。  つべこべ言わず、とにかくまずは恋をしようよ!  全てはそこからだと思うんだよね、うんうん。  あのね、兄ちゃんの傍にいられるのはばあちゃんのおかげなんだよ。だから去年、ばあちゃんが事故に遭った時はめちゃくちゃ焦った。兄ちゃんの傍にいることが当たり前になっていて、僕は勘違いしてた。平和ボケってやつ。  ばあちゃんにはあと一年だって言われてる。それはね、ばあちゃんに残された時間が迫っているってことなんだ。なんとかご先祖様や神様に拝み倒して頑張ってるんだけど、限界みたい。   僕ね、こうなって分かったんだけど、ばあちゃんって只者じゃないよ。こうね、ピカーッと全身が太陽みたいに光ってんの。たまにそーいうオーラ纏ってる人いるんだ。多分、すごい守護霊っていうの? 歴代のご先祖様が守ってるんじゃないかなぁ。ばあちゃんに至っては神仏に近いものを感じるしね~。     
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