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今日も君にダイヤを溶かす
「ご、500万……」
スマホ画面を凝視したまま、私は呆然と固まる。
今、とあるゲームにはまっていた。
王子や騎士といったイケメンたちが王都に迫り来る魔物や怪物を倒したり、
仲間たちとの交流を描いたりといった女性向けスマホゲーム。
そのゲーム内でイベントが開催されたのだが、報酬として私が想い焦がれている王子が入っていた。
しかも星5というハイレア、ハイスペックな要素も兼ねて、絵柄も今までにないくらい豪華な仕様。
だが、王子を迎えるには500万という高ポイントを10日間で稼がねばならない。
急いでダイヤの所持数を確認、1000個ある。
王子を迎えられるか素早く脳内で計算。成功への公算は五分五分といったところか。
――とりあえずやるしかない!
そう心に決め、この日からダイヤを溶かしていった。
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