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「おかえりなさいませルビイさま。なんです、その赤マントは?」
ルビイがこっそり城に帰るとクリスがにやにや笑って出迎えました。
「ふん、どっかの不審な男がくれたんじゃ。この剣もな」
ルビイが差し出した剣をじっくり見たクリスは驚きました。
「こ、これはトライダイヤの紋章。ミツビ王国の家宝の剣ですよ」
「我がパソナ王国よりは小さな国ですが、由緒正しき王国です」
「……マントの刺繍も、これは間違いありませんわ!」
クリスは慌てて王城図書館から一冊の本を持ってきました。
「……今月の『王子さま通信』に載っていたはず!」
「背が高くて、歯が光る男の子ですよね、ルビイさま?」
クリスの目がきらきらと輝き、その顔は真っ赤に茹で上がりました。
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