1.住宅火災

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1.住宅火災

「さぁ、今日の話題だ」 この雑談の中心である全知全能の神ゼウスが今回出す話題。 それは──。 「最近、人間界では住宅火災が多いと聞く。そこでだ、私は思うのだがホルス?お前が起こしてるのではあるまいな?」 人間界の住宅火災についてである。 神という地位でありながら、人間界の住宅火災について話し合うというほど彼らは暇なのだ。 「おいおい、考えてもみてくれ。仮に俺が人間の住む世界に火災を起こしたとしよう。住宅どころか国1つが焼け野原になるぞ?」 「まぁ、そうなるか」 「人間界の住居1つを燃やすなんて、空から蟻一匹を狙えと言ってるようなものだ。逆に難しい」 「ホルス。お前は国1つと行ったか?エジプト神話の神にもなってその程度か」 イシスの発言にホルスが席を立つ。 「世界すべてを焼けというならやろうと思えばできるさっ!」 「やろうと思えば、だろ?」 「アルテミスっ!狩猟の神に何がわかろうか!」 「私は世界を破壊するなどに興味はない。第一理由がない。それともホルス……お前には理由があるというのか?」 エジプト同士であってもギリシャであっても口論になるようだ。 「ぐっ…………」 ホルスは何も言い返すことは出来ず静かに腰を下ろす。     
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