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左隣に座る、マッシュヘアーの爽やかイケメンが俺に同意を求めてきた。
古賀平良は、小樽出身の色白男。背は俺よりもずっと高い癖に、俺より痩せている。
モデルでも目指してんのか?
それが第一印象だった。
「顔のいいやつらは余裕っすねー。俺なんてもう未来の嫁候補探しに必死だっつうのに」
「お前、何を研修しに来てんだよ」
呆れて突っ込むと、山口はおかしな変顔で逆にこっちを笑わせにきやがった。
古賀もつられて控えめに笑っていた。
「ちなみに、俺は白田ちゃんね」
「白田ちゃん……?」
「ほら、一番前の席の……左端の天使」
山口に言われた通りに、視線を走らせてみると、淡い茶色の髪をポニーテールに結う、スーツ姿の彼女の後ろ姿に辿り着いた。
とはいえ、会場にいる全ての女が同じ格好だった訳だが……。
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