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その翌日、ぼくは高熱を出して学校を休んだ。当然、和海は見舞いに来るのだが顔も見たくないので断ってやった。ちきしょう、何であんなコブ女が幼馴染なんだよ。毎日毎日ぼくの隣に靴の裏に貼り付いたガムみたいにくっつきやがって。幼いうちは気にならなかったが小学校高学年の今となってはすごく鬱陶しい。
毎朝起こしに来るし、この歳になっても「一緒に風呂に入ろう」とか言い出すし、どこか遊びに行けば「あたしも行く」とか言い出すし、先生に怒られれば「何したの? あたしも一緒に謝る」とか言い出すし、テストの点も悪ければ「分からないところあったの? 教えるから一緒に勉強しよう」と言い出す始末だ。
これを鬱陶しいと邪険に扱っても「幼馴染で委員長だから気になるもん、おばさんも心配してた」と、ぼくの親を持ち出してでもめげずに一緒に居ようとする始末だ。
熱にうかされながらも「あいつ消えねぇかな」と、思うようになっていた。
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