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高校進学を機に和海はいきなり家に来なくなった。それどころか会うことすら無くなった。ある土曜日、金曜日の夜から徹夜ゲーム明けのぼくの目に白けた空の日差しがカーテンから漏れて入る。もう朝かと思い窓を開けると和海が自転車を漕いで出ていくのが見えた。こんな早朝から真面目ですねぇ、部活の朝練にでも行くのだろうか。ぼくからすれば知ったことじゃない。
あっちも忙しいしもうぼくに付き纏うことは無いだろう。
ああ、清々した。
3年後、ぼくは大学に進学した。やっぱり頭の出来が悪いのか本命の大学受験は失敗し、金を払えば入れてくれるし卒業もさせてくれるような滑り止めの大学に入るのが精一杯だった。それから4年間モラトリアムのチャラチャラしたキャンパスライフを過ごしてきた弊害か就職活動は苦労した。
それでも血反吐を吐き泥を啜るような就活地獄を乗り切り株式上場をしているような大企業に内定を頂くことが出来た。それから地元を出て生活の拠点を都会に移した。
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