一粒の涙

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ある週末金曜日、僕は華月を誘って飲みに行くことにした。 会社の仕事を終えて退社してから18時頃に有楽町で待ち合わせして、僕たちはよく行く個室の居酒屋に行った。 まずは生ビールで乾杯し、食事をしながら最近のお互いの会社での出来事や最近放映されているテレビドラマのことで話は盛り上がった。 食事をして少しお腹が落ち着いた頃、僕は華月に大切な話をした。 「華月、僕は月に旅行に行きたいと思っているんだよ!  今年の夏休みを利用して、月に行ってくるつもりだよ!  華月、僕が無事に月から帰ったら、華月にプロポーズしたいと思っているから結婚はもう少し待ってほしい。」 するとその話を聞いた華月は沈黙してしまった。 「華月、僕は必ず帰ってくるよ!」 すると考え込んでいるようだった華月から意外な言葉が飛び出した。 「いやだ、待たない!」 想定外の華月の発言に、僕はあわてて問いただした。 「なぜ、誰か他に好きな人でもできた?」 すると華月が、 「ううん、違うよ!  月へは私も一緒に行きたい。」 と言い出した。 僕は少しほっとしたが反面、華月を危険な場所に連れていくことになるため、華月の身に何かあると僕が華月を巻き込んでしまったことになるだろうと感じていた。
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