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母の日は、休む事なく家事や育児をして来た母に感謝する日である。
が、私は家事も育児もしていない。あの子、楓を産んですぐに、病気になって死んだからだ。
それでも、そんな私の為に、楓は十六歳になった今も、母の日に必ず、私の仏壇にカーネーションを生けてくれるのだ。
そんな楓に、何かお返しをしてあげたい。と私は如来様に頼み込んだ。すると、一日だけ、霊体から実体になる事を許された。誰にもそれを見られない事を条件に。
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