2/2
前へ
/5ページ
次へ
「ただいま」 と、俺は普段通り玄関に入ると、不思議と甘い匂いがした。リビングへ繋がる扉を開けると、少し間を空けてパァン。と紙吹雪がこちらに舞って来た。 「おっ……おかえり」 「……ただいま」 慣れてねぇのに、そんな事するなよ。と頭で言いながら、笑って礼を言った。そして、何となく母の写真を見ると、普段より明るく笑っているように見えた。 「……ありがと」 久しぶりに、賑やかな誕生日だった。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加