愛理 1

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胃が痛い…。 技術的に未熟な今育ててる段階のデジタルアートチームEの元へ向かう。 ここのチームリーダーはわたしの大学のゼミの同期なんだけど、早瀬社長の下で大学時代に鍛えられてたはずのに、言われた事しかできない。 悪魔の仕様書も、チームEに関してはかなり細かく詳しく指示してるのに、いつも無理だとかなりギャンギャン言う。 そして、こっそりわたしが手伝う羽目になる。 「長崎のハウステンボス、イルミネーション?ウワッ、この仕掛け、エッ、これを作れって!!」 やはり、言ってきた、チームリーダーEのリーダー、津山陸。 大学時代に堀田教授自ら教わって、手がけた事なのに、忘れたとわたしに聞いてくる。 そして、早瀬社長から激怒されり。 わたしまで怒られるから、勘弁して欲しい。 「この装置は大学時代に手がけたよね、津山くん。早瀬社長がこれなら津山くんはできるだろうって言ってたよ」 ため息をつき、わたしは言った。 基本的にイルミネーションで、1部、デジタルで制御して光の演出をするけれど、既存の装置を使えばなんとかなるような形にしてる。 「へーへー、なんとかやりますよ」 「わからなかったら手伝うよ」 「嫌、咲宮に手伝わせたら、魔王の逆鱗に触れる。今回はなんとかやってみる。それでも無理だったら、魔王にバレないように助けて」 早瀬社長にかなり〆られたからか、少しは改心したらしい津山。 3年目になると、多少は仕事内容に慣れてきて、リーダーとしてプロジェクトを遂行できるようになった。
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