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それから少し経ったある日。
ドサリ、と何かが落ちた音がした。
振り返ると、それは私の人間の体だった。
脱け殻のようなその体は、融けるように大地へと消えていった。
少し寂しさはあったが、悲しくはなかった。
軽くなった体で再び図書館へ向かう。
どうやら人間は、私のいた地球以外にもあるらしい。
その地球の人間がどんな存在かはわからない。
私は閉じた本を開き、また読み始める。
いつか、この綺麗な景色が、
この星の人達の心が、
この先の未来で、
誰かに、壊されないようにーーー。
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