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「瀬戸てめぇ!何してやがる!」
大学のメインストリートから離れた北側の校舎。瀬戸は背中越しに振り返り、オレを見る。校舎の壁に追い詰められるのは…りょーちんじゃねぇか!
「竜ちゃん、話をしてただけだから!大丈夫だから…」
りょーちんの声を無視して、オレは瀬戸の胸倉を掴み上げる。
「…許せねぇ、りょーちんを脅してどうしようってんだ、あぁ!?」
大事な仲間を傷つけるなんて、絶対に許さねぇ。オレの中で、怒りの炎が一気に燃え上がる。
「竜ちゃん、暴力はダメだ!お願い!」
「くっ…!」
りょーちんが止めなきゃ殴ってやったのに!仲間の頼みじゃ断れねぇ!くそっ!
「竜司、おまえが俺と付き合うっていうんなら、おまえの周りの人間には手を出さない。そう言ってんじゃねえか」
「またその話かよ意味わかんね…」
いや、待てよ。
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