第4章 手毬

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翌日。 私が学校から帰ると、家の前に愛斗君が立っていた。 「愛斗君。」 「迎えに来た。」 なんだか恋人同士みたいで、くすぐったい。 「今すぐ着替えてくるね。」 「うん。」 家の中に入って、部屋に飛び込み、着替えるとまた部屋を飛び出た。 階段を駆け下りて、愛斗君のいる家の前に、急いだ。 「文香?どこに行くの?」 母親の声が聞こえた。 「愛斗君の家!」 そう言って、玄関を閉めた。 「お待たせ。」 はぁはぁと息が切れている私に、”ゆっくり歩こう”と、愛斗君は言ってくれた。 駅まで10分。 愛斗君の話したのは、昨日の夜眠れた?と言うもの。 眠れたと答えた私に、またあの夢を見たのかと聞かれた。 「昨日は、見なかった。」 久しぶりに、あの双子の夢を見なかった。
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