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「うん。」
三人で頷いて、私達は奥の階段を目指した。
「母さんはいないな。」
「うん。裏庭にいる。」
邪魔が入らないようにか、おばさんを気にかけていた。
そして、目の前に広がった、大きな黒光りする階段。
今日はやけに、艶があるように見える。
「行こう。」
「うん。」
私と愛斗君と姫乃ちゃんは、一段一段、階段を昇り始めた。
おばさんは、階段が腐っていたらって言ってたけど、そんな事はない。
まだ固くて、軋む音もしない。
そして、階段の上に昇り切った時だ。
暗い廊下に、ぽぉっと明かりが灯った。
まるで、廊下の隅に灯篭が置いてあるかのように。
「なんだか、江戸時代にタイムスリップしたみたいだ。」
愛斗君は、辺りを見回し、不思議な世界にのめり込んでいた。
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