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けれど、愛斗君は一歩前に出た。
「初めまして、お姉さん。僕はあなた達の弟です。そしてこっちが、妹の姫乃です。」
愛斗君は姫乃ちゃんの腕を、引っ張って双子の姉妹に見せた。
双子の姉妹のこよりちゃんとさよりちゃんが、顔を見合わせる。
『弟と妹?』
あまりピンとこないらしい。
でも、懐かしくて泣いている私を見て、双子の姉妹は、大きな目をして、立ち上がった。
『いつも、一緒に遊ぼうって言う子だ。』
『本当だね。』
夢の中で、一緒に遊ぼうって、言った事。
覚えてくれていたんだ。
嬉しくて嬉しくて、私はまた泣いた。
『ようやく、会えたね。』
『また会えたね。』
また?
私は不思議に思って、こよりちゃんが持っている手毬を見た。
ああ、全てが納得いった。
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