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そして、双子の姉妹は、クスクス笑いながら、スーッと消えて行った。
「……何だったんだろう。」
愛斗君は、またうーんと唸った。
「文香ちゃんを見て、また会えたねって、言ってたね。」
姫乃ちゃんは、茫然としていた。
「私は分かる。」
「えっ!?」
兄弟二人で、驚いていた。
「私、小さい時。ここで暮らしていた事、あったよね。」
「あっ……」
愛斗君が、手を叩いた。
「あった、あった。と言っても、1年くらいだけど。」
「その時に私、あの双子の姉妹に、会ってた。」
「まさか!」
そう、その時にはもう双子の姉妹は、この世にいなかったけれど、この部屋に残っている双子の思念は消せるものじゃなかったんだ。
「どうして、分かったの?」
私は、部屋にある手毬を指さした。
「あの手毬で、あの二人と、いつも遊んでいたから。」
ー END -
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