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レスレクシオンの港に着くとパスポートを提示、ビザを提出し、滞在許可証を受け取る。
第一歩を踏みしめ、ブルブルと身震いをする。
「う~~~~~着いたーーーー!」
大げさに万歳をしてみせる。
一瞬周りの視線を集めた。
すると後ろからサラを追い越し歩いて来た女性が、徐に木の棒にまたがるとゆっくり宙に浮かんだ。
「うおおおおおおおお!!!」
仰々しくその人を注視する。
その人も視線に気づいたのか、サラの方を見る。
そのままウィンクするとヒューンと空の彼方へ飛んでいった。
「ス、スレイヤーだ・・・!」
空の方をよく見ると、確かに棒に乗った人達が行き交っていた。
スレイヤーの島に着いたのだとサラを実感させた。
サラのいる場所は西の港。
千年樹は島の北に位置し、島のどこからでもその姿を容易に確認できる。
船からはよく分からなかったが、ここからなら葉が青白く光っているのが分かる。
決してまばゆい光ではない、それゆえに神々しさを放っていた。
サラは拳を千年樹に向け
「私、やったりますよ~!」
意気込んだ。
「さて、宿を探して散策するぞ!」
ベルナール高校の入学式は明日。
入学すれば学校の寄宿舎に住まうことになるのだが、今日一日は宿を探さなければならなかった。
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