0人が本棚に入れています
本棚に追加
頂上には少女の町の人や隣町の人が大勢避難してきていた。
少女を送り届けた人は変わったローブのようなものを着ていた。
同じくローブのようなものを着て、同じようなくの字の棒を持った人が何人かいた。
「土砂崩れに注意してくださーい!」
その人達はしきりに避難してきた人達に指示を出しながら安全な場所に誘導していた。
少女と同じように、避難に遅れた人たちを乗せたローブの人たちが続々空から着地していく。
一人のローブの人が少女を送り届けたローブの人に告げた。
「団長、モラタ町は一通り見て回りました。」
「うん、オッケー。でも一応見落としがないようにまだ数人回らしといて。私達はレマル町行くよ。」
「了解です。」
話しかけたローブの人は他のローブの人に大声で伝えていく。
少女を送り届けた人は少女に明るく言った。
「それじゃ!まだまだ大変だから私は行くね!」
「あの!」
少女が呼び止める。
その人は棒に横座りになりながら少女の方を向く。
少女は感謝の意を伝えたかった。
だがその裏腹に出てきた言葉が、
「お名前教えてください!」
その人は満面の笑みで答えた。
「私はアリス・スールシャール!スレイヤーだよ!またねサラちゃん!」
そう言うと空に浮かび隣町の方へ飛んでいった。
少女が偉大なスレイヤーになると心に誓った出来事である。
最初のコメントを投稿しよう!