再び同期会に戻って

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再び同期会に戻って

 元々同期の中での彼は男女問わず人気があり、今も話題の中心で皆と盛り上がっている。  彼はあの時のことを笑い話にしてくれたけど、初めに笑い話で切り出した私の心は、全く笑えてはいない。  割り切っていたつもりでこの場にに来たはずなのに、余計な事を知ってしまった。  今までの私の心の支えは、彼に対する些細な不満だったのに。  私の支えは、脆くもポッキリと折れてしまった。  「どっちにしても過ぎてしまったことなんだけど」なんて思っなんてたところで、割り切れはしない。    取り返さない過去ってどうしたらいいんだろう?  割っても割り切れないなら、掛けてみようか?  でも、掛けたら増えるだけかも。  もしかしたら、この気持ちに一生付きまとわれるのだろうか?  それは、キツ過ぎる。  だけど、もし、もしも一度だけでいい、5秒でいい。  過去に戻れる魔法が使えるのなら、私はあのカフェの厨房に忍び込み、あのアイスココアの氷の一つを「寒天と入れ替えてやる!」のに。  そうしたら・・・なんて。 <おしまい>
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