アイスクリームがとけるまで

でも、そんな、あなたを慕ってくれるお友達にも悪い人はいないでしょうね、

ヤツにつられて私も少し笑った。
ここ数十年、私の中の誰も手触れなかった部分をやさしくくすぐられた感覚だった。

なんだか、私も笑いがとまらくなってきた。
私の笑い顔を見た暑苦しいヤツは、さらに大きな声で笑いだした。

暑苦しくて、無神経で、大声で、単純なヤツだけど、
こいつの傍に居たなら、アイスクリームがとけても、もう、悲しくないと思った。

お馬鹿さん、
ちょっと迷惑な人、
変な人、
面白い人、
楽しい人、
その次の気持ちって何？

なんだか、少し、わかってきた気がした。