0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
私は私。もうすぐ消える。
私だけがそこに居ない。
知っている。
そうなるように生きてきたのだから。
私はここに居るけれど、誰からも見つからないように細心の注意をして隠れている。
まあ別に、見られたところで、知られたところで、これと言った問題は無い。
ただの自己満足、ただの一人遊びだ。
私一人で完結した世界で生きていたいけど、そうも行かない。
私は不完全な人間だから、一人では生きられない。
独りにはなれないくせに、一人になりたい矛盾した人間。
生きるのが苦しいとか、夢も希望も無いとか、幸せが見付けられないとか、あまり言いたくはない。
だって苦しいのは、私だけではないから。
私なんかよりも辛い人は沢山居るし、私程度では想像もつかないぐらい苦しい人も見てきた。
「自分だけが、不幸だと思うな」
だから、隠れている。
何時から隠れて生きる様になったのかは覚えていない。
他人と交流する事が不快で、他人が私を見る目が苦手だった。なんだか、私に値札を付けられている気分で、見知らぬ誰かが私を評価する事に吐き気を覚えた。
私は、他人に期待される事が嫌いだ。
勝手に期待したくせに、出来なかったら失望される。
最初のコメントを投稿しよう!