私は私。もうすぐ消える。

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私は私。もうすぐ消える。

   私だけがそこに居ない。  知っている。  そうなるように生きてきたのだから。  私はここに居るけれど、誰からも見つからないように細心の注意をして隠れている。  まあ別に、見られたところで、知られたところで、これと言った問題は無い。  ただの自己満足、ただの一人遊びだ。  私一人で完結した世界で生きていたいけど、そうも行かない。  私は不完全な人間だから、一人では生きられない。  独りにはなれないくせに、一人になりたい矛盾した人間。  生きるのが苦しいとか、夢も希望も無いとか、幸せが見付けられないとか、あまり言いたくはない。  だって苦しいのは、私だけではないから。  私なんかよりも辛い人は沢山居るし、私程度では想像もつかないぐらい苦しい人も見てきた。 「自分だけが、不幸だと思うな」  だから、隠れている。  何時から隠れて生きる様になったのかは覚えていない。  他人と交流する事が不快で、他人が私を見る目が苦手だった。なんだか、私に値札を付けられている気分で、見知らぬ誰かが私を評価する事に吐き気を覚えた。  私は、他人に期待される事が嫌いだ。  勝手に期待したくせに、出来なかったら失望される。     
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