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第四話
次の日、引っ越しかよと思うほど
結構ある元カレの荷物に笑えた、スマホ、もう消しちゃったかな?
電話じゃな。
メールした、荷物廊下に出しておきます、取りにこい、本当に捨てるからな!これで最後、データーけす!
返ってきた。
ごめん、すまなかった、取りに行きます。
月曜日の朝、昨日あれだけあったものがすべてなくなっていた。
これで本当に終わったと踏ん切りがついた。
月曜、帰って来てから部屋の中を整理し始めた。新しい人が入ってくるだけにいそいそと準備している私がいる。
部長は忙しいのか、連絡はない。
会社でも普通に上司として仕事をしているし、なんか私だけ意識しちゃってる?
まあいいか、そんなにね、するもんじゃないだろうし。やったことを反芻してるってどんだけなのよと一人突っ込み。
あっちはただ部屋さえ借りればなんて思ってるだけだろうからさ、はは、ハーあ、記念カー。
敷いた布団にひっくり返った。
一週間後週末の土曜、ピンポンにドアの外を見た。
こんな朝早く誰?
「どちら様ですか?」
「恐れ入ります、小西凜子さまのお宅ですか?」
作業着姿の男性、何?はいそうですが・・・
「佐伯久さまのお荷物をお届けに上がりました」
部長?
ドアを開けた。
「コンテナハウスのお荷物をこちらに運ぶようにと」
え、あ?もう?
スマホが鳴った、部長からメール。
荷物、もう届いたの?後一時間で行くから、引き取ってくれという。
「どこに置きますか?」
「そこの部屋にお願いします」
「結構ありますけど」
「一応入れてください」
開けた部屋は、寝室だった。ベッドに寝るのも嫌で、隣の部屋で寝ていた。
布団をあげ、勝手にしてくれとばかりに自分の事をしていた。
「あの、ベッド、ここじゃあ」
ベッド?
運ばれてきたのは、天蓋付き?でかいし。組み立てるのよね、何!この量、引っ越しじゃねえかよ。
もう。
「こっちでいいです」
私は腕を組んでみているだけだった。運び入れるのは、一時間ほどの時間で終わった。
「はあ、はあ、もう終わった?」
走り込んできた人は、いい男なのに、ポロシャツにジャケット、下はデニムパンツ姿で、頭もセットしていないのか髪が跳ねていた。
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