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私は特別な資格を持って生まれた、
現代の魔法使いです。
このことは、誰にも打ち明けておりません。
幼少期は友達に言ったりもしましたが、信じてもらえないばかりか、
可笑しい子として仲間外れにされていました。
周りと違うということは変であると物心つく頃には理解しきっていました。
目立たず、かと言って自分を殺すことなどせずに20年間生きてきたつもりです。
されど、20年間片思いしている幼馴染にはどうもバレてしまっていたようです。
「なあなあ、俺さ、お前が魔法使いなんじゃねえかって小さいころから思ってたんだけど。」
「は?え?なに?ごめん、聞き間違いかな?ん?どうした?まず、なんか言った?」
「お前図星つかれたとき、口悪くなるよなあ。気をつけた方がいいぜ。
そんなことより、ちょっと頼まれてくれないか?魔法使い。」
「え、進めるの?この流れで?いつから気づいてたの?」
「あのさ、俺、実は好きな人がいるんだけど、媚薬とか恋のまじないとか惚れ薬とか作ってくれないか?
無償とは言わないから安心しろ。
カリンが好きなもん何でもやるから。な?頼むよー」
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