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「ごめん、色々追いつかないから少し待って。あと一発殴らせて。」
「ああ、うん、え?ぐふぅう!?」
大学帰りに突然の発表で素が出てしまいました。
まとめると、
『私が20年間片思いしていた幼馴染は私とは別の誰かに恋をしており、
その誰かと幼馴染とがうまくいくように私の魔法の力を貸してほしい』
ということである。
とても複雑で、何ともずるいと思いました。
少し寂しくもあります。
「なんで、私が魔法使えるって知ってそんなお願いするの?自力でやらなきゃ伝わるものも伝わらないわよ?」
「そこをなんとか!!20年間の仲だろ?頼むよー」
詳しく聞いてみると、彼が恋したのは学園のマドンナだそうです。
そのマドンナは引く手数多で、
学園中の男性が狙っているから今の自分では勝ち目がない。
最終手段としてこの方法に至ったということでした。呆れるばかりです。
まあでも、こんな最終手段に出るというほどの恋ならば応援してあげましょう。
彼のことが好きな気持ちは変わりませんが、彼の幸せも願えるのもまた幸せでしょう。
そんなこんなで、私は彼の申し出を受け、惚れ薬をなんとか作り上げました。
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