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「魂の……重さ」
俺はやっぱりどうかしてる。
君の事なんてどうでもいいし、
所詮、ただの気の迷いだ。
「そう。意外と軽いだろ。たったの角砂糖7個分」
そんな風に思ってるくせに、
本当はずっと前から繋がっていたんだと、
思いたくなる。
「角砂糖7個分の魂なんてさ、きっとお前が思ってるより、簡単に溶かせる」
「何の話だ……よ」
好きとか、憧れとか、そんな次元じゃなく。
もっとずっと前から。
例えば君と俺の魂が、
「魂も角砂糖も同じ。軽くて、甘くて、すぐ溶ける。だからさ、じっくり悩め。慌てて飲んだら不味いだろ? さっきの缶コーヒーみたいにさ」
出逢う前から繋がっていたら、なんて。
あるわけないけど。
占いすら信じない俺だけど。
せめて今だけは、そう思いたいんだ。
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