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僕たちは、近くの小川まで出かけ、川原で写真を取ることにした。ファインダーを通して見える小夏は、飾り気がなく、どこまでも自然な姿で、だけど、限りなく輝いて見える。僕は感じるままにシャッターを押し、小夏の姿を撮影し続けた。
休暇が終わり、元の生活に戻っても、もう以前のように縛られた感覚はどこにもなかった。そこにいる僕は、以前に比べてずっと自由だった。休みの度に、写真を撮りに出かけるようにもなった。
あの写真は、別れ際に小夏に許可をとって、コンテストに応募することにした。大賞こそ取れなかったが、久しぶりに入選して、僕はそれだけで満足だった。そんなふうに思えるようになったのも、全て小夏のおかげに違いない。いつかまた、どこかで小夏に会えたなら、お返しにあの日の写真を贈りたい。
【完】
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