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さらに、普段は人間社会に混じることの少ない彼の評価が希少だというのは、当然のことだ。
いないのだ。
通常であれば。
だが、睦月はそんなことは知らない。
だから、素直に誉められてしまったとついガードが緩むのは仕方のないことだった。
「・・・・・・ありがとうございます。」
目を潤ませて感謝する睦月に、バサラブの機嫌は上昇する。
この吸血鬼を、あまりいい気分にしてはいけない。
何故ならば。
「よろしい。では、仕事も終えたことだし、これから少し休みたまえ。起きたら、君には付き合ってもわらなければならん。」
「はい?」
「まずは、この部屋から君に相応しいものにしよう。いや、わしの部屋に君が泊まりにくるだろうから、そちらが先か。君のもつ芸術的センスを役立てて、わしの部屋の家具を選んでもらおうと思うのだが、いいね?当然、わしもここに泊まりにくる。うむ、それが友人というものではないかね?ああ、君の部屋にもワインセラーがあると便利だ。それを置くためには少々このテーブルを。」
「お断りします!」
こうして、バサラブと睦月は、どう考えても釣り合いのとれない友人関係を結ぶこととなった。
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