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コンビニは決して安くはない。
利点と言えば、時間がどれほど遅くなっても対応してくれることだろう。
この時間帯の男の店員の態度はぶっきらぼうで横柄だが、睦月は商品さえ買えたらそれでいい。
明日か明後日にはちゃんとスーパーに行って安いものを買えばいいのだ、今はこの空腹と喉の乾きをどうにかしたい。
コンビニを出た睦月は、部屋で缶酎ハイを開けることを想像して、少しだけテンションを上げた。
深夜23時をとうに過ぎ、道は人影も通る車もない。
ちょっとだけ不気味だが、昼間より涼しくなった風は気持ちいい。
空を見上げると、珍しく幾つも星を確認することができた。
「綺麗・・・」
そのときの彼女が無防備であっても、誰が責められるだろう。
コンビニを出たとはいえ、戻れないほど距離ではなく、人気はなくても道沿いにはちょっとした店舗と民家がぽつぽつと並んでいる。
店舗はどれもシャッターを下ろしていて、人の気配はない。
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