運命の出会い

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「奈津美~,早くご飯食べないと遅刻するわよ!!」 清々しい朝,下からお母さんの叫ぶ声が聞こえる。 「はぁ~~い!!!」 大きな返事をしながら私は鏡に移る自分を見た。 「よしっ!頑張るぞぉっ!!」 気合いを入れた後,鏡に向かってニコっと笑ってみせた。 鏡の中では新品の制服を着て嬉しそうにはにかむ自分がいた。 「ヤバッ!!こんなことやってる場合じゃない!!入学早々遅刻しちゃうよ~!!」 私は急いで階段を駆け降りてキッチンへ向かう。 朝食のトーストのこんがり焼けた香ばしい匂いと,ハムエッグの美味しそうな匂いがした。 ─ハムエッグ食べたいけど…遅刻は絶対やだ!! 私は仕方なく朝食のトーストだけををかじると,そのままの勢いで家を飛び出した。 「行ってきまーす!!」 *
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