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カンカンと音をならして、しばらくすると遮断機が降りてきた。
私はトヨタの大衆車のハンドルを握りながら目の前をただ見つめている。
銀色の美しさというものを持ち合わせていない電車が走行してきた。
ふと頭によぎる。
このままアクセルを踏んで電車に飛び込みたい……。
駄目だ……。そんなこと……。しかし……。私は日に日に気がおかしくなっているようだ。
社会の歯車である私……。グルグルと社会を回っている。
そのはずなのに、まるでそれにヒビが入っているのではないかと感じてしまうのだ。
だけど、それがなんだと言うのだ。私は私の仕事をやらなければならない。
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