突然のfalling love

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 それから二時間がして、合コンが終わった。  梨子は「お疲れ様でーす」と気分よく、他のメンバーと別れた。どうやら他のメンバーは二次会でカラオケに行くらしい。佳乃が、 「あんた、大丈夫なの? 本当に二次会でないの?」  心配そうに尋ねるも、梨子はふるふるとかぶりを振って、 「だって、気分が良いまま、ちょっと歩きたいから。まったねぇ」  言って、ヒールをコツコツと響かせて、スプリングコートを翻し、梨子は繁華街の方へと歩き出した。 「あ、そうだ。ドンキに寄ってお酒買って帰ろ」  独り言を呟くと、梨子はふらふらと身体を揺らしながら大きい施設が煌びやかな繁華街になお、明るく照らし出される店舗へと足を進めた。  その時、足元を段差に取られて、つい、転びそうになる。慌てて態勢を整えようとするも、うまく身体を支えることが出来なくて、よろけてしまい、地べたに座る形になる。 「いったあ……」  酔いが回った身体はどこか重く、足を手で触るも、どこも腫れていなさそうだった。梨子は立ち上がると、目の前に現れたのは、少し流した茶髪が綺麗な、目のパッチリとしたまだ若い男性だった。 「お姉さん大丈夫?」  言って、手を差し伸べてくるが、梨子はその綺麗な顔立ちにぼうっと見ているだけで、言葉が出てこなかった。すると、その男性が手を取ると、梨子をしっかりと支えた。 「あり、がとう」  梨子が酒で回った舌足らずの言葉に、男性はくすり、と笑う。
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