突然のfalling love

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 それから梨子とカズは繁華街の一角にある雑居ビルに入った。色とりどりの看板がビルに貼られている。そこのエレベーターに乗ると、二階で降りる。降りると右手にすぐ重厚な黒い扉があった。そこをカズが恭しく開けると、トランスの音楽がガンガン大きくかかっていた。 「いらっしゃいませ!」  言って、インカムを付けたホストがやってきた。カズはそのホストを見ると、 「あ、新規です。えっと、君、名前……」 「あ、富永梨子です」 「リコちゃんね。あ、身分証ある?」  カズが優しく微笑むと、梨子はこくんと頷いて、バッグから免許証を取り出した。それをインカムを付けたホストに渡すと、年齢を確認して、免許証を返した。それから、カズが、 「俺、着替えてくるから、中で飲んでて」  言って、カズは梨子に手を振ると、スタッフ用の扉を開けて、入って行った。 「では、こちらです」
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