130人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめん。謝っても許せないのは分かってる。…もう二度とシャルを置いて行かない、寂しい思いはさせない。だから俺の側にいて…お願いだ」
彼は泣いていた…
「殿下のお側に…私はいても、いいの?」
「当たり前だ、シャル」
ポタポタと、私も涙を流した…
「私で…いいの?」
止まらない、涙が彼の服に、染み込んで行く…
「いいに決まってる…シャル、昔みたいにアランと呼んで、殿下とは呼ばないで」
私は彼の名前を口にする…
「アラン様」
「シャル」
そう彼を呼ぶと…彼は笑った、とても幸せそうに笑ってくれた。
「愛している…シャル。君だけを愛すると誓う」
「アラン様」
ああっ…その言葉に私の目から、涙が溢れた…
決して悪役令嬢の私には、言われないセリフ
ヒロインのあの子に、用意されていたセリフ
でもいまは私のために、悪役令嬢のシャルロットに向けて、彼は言った…
「私もアラン様だけを愛しています」
ずっと、言いたかった、私の気持ち…
彼の顔が近づき…私に優しいキスをしてくれた。
「愛している」
「私も愛しています」
これからも、私は大好きなあなたと共に…
最初のコメントを投稿しよう!