アラン様とシャル

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アラン様とシャル

私は悪役令嬢…今日あなたに婚約破棄される為に生きてきた…   あなたは言うのでしょう? 「公爵令嬢シャルロット・エスカレート貴様とは、今日をもって婚約解消だと…」 私は転生者…このゲームが大好きで、王子が一番好き。   七歳の時に、初めてあなたを見て、また恋をした私… でも私は悪役令嬢シャルロット。 いくらあなたを好きでいても、決して結ばれることはないの… 平民になっても大丈夫。ちゃんと予習済みですのよ。   ヒロインもいじめました。 「リリーさん。ちゃんと前を向いて、歩かないと転びますわよ」   とか 「よく噛んで食べなさい。口の周りが汚れてますわよ、これで拭きなさい」   とかね。 「えーっと…何か言いたいのは、わかりますよ、いじめてない?」 前世からいじめたことのない、私が精一杯頑張りました、褒めてくださいね。   大丈夫よ。 人の話には尾鰭がつくと、言うじゃないですか…ついたはず?   ピンク色のあの子がうるうる目で、彼に抱きついてるのも見ましたわ。 今日で最後。彼と最後に一曲だけ踊らせてください…   最後なんですもの。これから生きていくための、枷にさせてください。 彼が私に近づいてこう言うのです。 「シャルロット踊ろう」     
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