弐之巻『蓮華王院 三十三間堂の決闘』

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1164年 時は平安の世、 平清盛の命により築城され、 後白河法皇へと献上された京都東山区 蓮華王院は、京都御所と同等の規模を 誇りながらも一度の大火でその殆どを 焼失したが唯一、 この三十三間堂だけは焼け残り鎌倉時代に 入り再建され、 以後約800年間、 京都を代表する国宝・重文として 現在もなお珍重され続けている。 千と一体もの金色に輝く千手観音像を 納めた堂内は圧巻の光景で、更に 院内南側に延びた外廊下の長さは およそ120メートル、 独自の免震対策が施されたこの古代木造 建造物は、 現在でもその長さにおいて世界一を誇って いるのである。 (写1)     
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