序章

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序章

あの人への想いをどんなふうに呼べばいいのか。 未だに僕は、ちょうどいい言葉を見つけられずにいる。 たった半年の、それでいてめまぐるしい時間の中で、彼は僕という人間を違う生きものに作り変えてしまった。 愛とか恋とか、そんなきれいなものじゃない。 僕は彼に執着して、求めて、求めて、壊れそうだった。 それでも自分を安定させて、希望と諦めに一時の折り合いをつけることも身につけた。 今となっては笑ってしまうような部分も多いけど……。 これは、僕が今よりずっとデザイン業界に夢と希望を抱いていた頃の話。 初めて好きになった人との出会いと別れ、そして――…
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