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この寒空に智也を長い時間待たせる事も出来なかった。
玲子は、出来るだけ急いでスウェットを脱いでタンスからブラを出して、適当につけた。
身体の線の分かりづらいザックリと編んであるセーターにジーンズを履いた。転びそうになりながら鏡の前に行き、化粧道具を床にばら撒いて眉毛をパパッと書いて、アイラインをひいた。後は、マスクをして髪は手ぐしで整えた。
優しい智也は、玲子の部屋までスマホを届けに来てくれると言う。
玄関のドアを開けると、明るい智也の笑顔があった。
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