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僕が行っている小学校は、三階建てでとにかく広い。
時間潰しに持ってこいだった。
こうして、しばらくの間、学校を散策する日々が続いた。
「みんなに聞いてほしい事がある」
ある日、そう言ってクラスメートを集めたのは、担任の先生だった。
ちなみに小一と小二の時は、30代後半の先生だった。
小学三年生になると、40代の眼鏡をかけたクレヨンしんちゃんの園長先生に似た風貌の先生に担任は替わっていた。
この先生は怒るととても怖い。
何故怖いかというと、この先生は、少しでも言うことを聞かない生徒がいると床に生徒をたたきつけ、そこらじゅうを引きずりまわしていたのだ。
今でいう体罰だ。
この体罰は、テレビでたまに問題になるが、この時代はまだ、体罰は残っていた。
でも、普段は思いやりがあって優しい先生だった。
他の生徒がどう思っていたかは今ではわからないけれど…………
「馬田君が最近、昼休みに一人で学校を歩き回っている。だから馬田君と誰か遊んでほしい」
僕が学校を散策しているのを先生は知って、ひそかに心配していたんだね。
だから、休み時間に僕と遊んでくれる生徒を募集したわけだ。
「僕、馬田君と遊んでもいいよ!」
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